Tuesday, April 28, 2009

春たけなわ

 昨年冬から今年にかけて異常に雪がたくさん降りました。それに二月、三月頃の天候も雨が多く、寒い日が続いていました。でも、四月も終わりに近づいた最近では、ようやく晴天の日が連日続くようになりました。気温は12、13度あたりなのですが、日差しがあるととても暖かく、みんな半袖です。  このあたりの気候は、春と夏の区別がほとんどなく、夏でも気温が30度を超えることなど稀にしかありません。また、秋と冬の区別もあまりなく、この季節は、雨が降り、気温も2度前後となって雨季と呼ばれます。つまり、春夏秋冬ではなく、夏と冬の2シーズンしかありません。

 ですから、みんなの服装も、真夏の格好か真冬の格好かの2種類しかないのです。まだ、4月ですが、女子中学生や高校生のおしゃれな服装は、アバクロやホリスター、アメリカンイーグルのタンクトップにジーンズ、それにゴムサンダルを履いてオリンピアの町を歩いています。  オリンピアの町にもようやく春らしい春がめぐってきました。あちこちの庭の木々はいっせいに花をつけ、庭にはいろいろな草花が咲き始めています。白や赤のもくれんも満開で、石楠花も咲き始めました。五月の終わりにかけての1ヶ月が一番色あでやかな季節になります。
  オリンピアはワシントン州の州都ですが、ちょっと見には「田舎」です。でも、州都であるだけに文化的な水準が高く、田舎の自然と都市文化を併せ持った所ということができます。近所の家の庭や道路に咲いている花の写真を少し撮ってきましたので、春のオリンピアをお楽しみください。リスも楽しそうに走り回っていました。

Sunday, April 26, 2009

ご無沙汰しました!

 昨年の夏過ぎから極端に忙しくなって、ブログの更新ができないままにあっという間に時間が過ぎてしまいました。一つには昨年4月から予算が削られて、人が1人減ったことがその原因です。仕事が減ったから人が減ったのではなく、仕事は増えているのに人が減るのだからたまったものではありません。もともと4人しか居なかったのだから、1人減ると残りの3人にかかる負担は半端なものではなくなりました。特に、私の負担は相当なものがあって、毎日夜の7時過ぎまで事務所に居て、その後、家に帰っても、時差の関係で、日本では勤務時間中となるためメールや電話がいろいろ入り、深夜まで仕事をしていてもこなせないような状態が続いていました。その上、昨年の秋から兵庫県内の大学で構成する、ひょうご大学連携推進協議会と一緒になって、今年の夏にワシントン州内に約100名ほどの大学生を受け入れるプログラム開発にどっぷりと浸かってしまったので、もう、猫の手どころかネズミの手も借りたいような状態が続いています。日本でもおなじみの“Tom & Jerry”が居てくれたらどれほど助かることかなどとアニメのような話を思わず考えてしまうほどです。

 人間というのは環境が変わってもすぐには今までの日常生活のペースを切り替えることができないようで、忙しいなりに、パソコンなどのインターネットツールを使って、時間をより効率的に使えるようになるまでに半年ほどかかってしまいました(すぐに対応できる人もいるのでしょうが、私の場合はすぐにはちょっとできませんでした)。ようやくブログも再開する余裕が時間的にも、そして、何よりも、精神的にもできてきたところです。

 今年の8月から9月にかけて、先ほど書いたように、兵庫県の大学に在籍する学生たちがたくさんやって来ます。そのうちの50人くらいは短い人で2週間、長い人は2ヶ月オリンピアで研修やインターンシップをしながら過ごすことになります。残りの50名ほどは、シアトル、セクイム、ポートタウンゼント、そしてマカ族居留地などで2週間ばかり過ごすことになります。

 これらのプログラムに参加することを考えている学生たちに、先ほど書いた協議会事務局の人が私のブログにこれらの地域の情報が載っているからと参考に教えているようで、そのためにも、せっせとブログの更新をしなければ、ということになっています。

 10日ばかり前に満開を迎えたワシントン州政府キャンパスの桜もついに色あせ始めました。以前も書いたことがありますが、こちらの桜は、日本のように風にハラハラと散るということがありません。滅びの美学とか去り行くものの風情とはまったく無関係で、花びらが色あせ、茶色になってもまだ枝にしっかりとしがみついています。「雨にもまけず、風にもまけ」ない宮沢賢治のような桜なのです。

 桜は日本のソメイヨシノですが、この地に移民ならぬ「移樹」すると性格もたくましくなるのかも知れません。これは桜に限らず、梅、桃、椿なども同じです。椿など昨年の花が茶色になって干からびでいるのに、まだ、枝についていて、新しい花が咲いても落ちることはありません。いつみてもたいしたものだと感心してしまいます。