9月に学校が始まると、スーパーやパーティ専門店などではこの日のために、早々とハロウィーン・グッズの販売を始めます。
ハロウィーン・グッズのすべてを写真でお見せできないのが残念ですが、プラスチック製ジャックランタンはもちろんのこと、飾りのための墓石(プラスチック製)、骸骨、くもの巣、お化け、蝙蝠、仮装の衣装、お菓子を入れてもらうバッグ、そして子供達に配るハロウィーンシーズン特製のお菓子などさまざまなものが売り出されます。そして、ハロウィーン商戦の約1ヶ月後がハロウィーン本番。
ハロウィーンの日には、どこの家に行っても、喜んで迎えてくれてお菓子をもらえるわけではありません。子供達がワイワイとやってくるのが嫌な人もいます。行っていい家と行ってはいけない家を見分ける暗黙のルールがあります。ハロウィーンの飾り付けをしている家やオレンジ色の電飾やジャクランタンを置いている家なら大丈夫。それ以外は行ってはいけないことになっています。もともとはジャクランタンがあれば、来てもいいよ、というサインでしたが、最近では、オレンジ色の電飾だけでも大丈夫なようです。子供達に来てもらいたくない家は、何の飾りもせずに、ただ、じっと息を潜めて家にこもっていますから、こんな家に行ってはいけないんです。
それと毎年たくさんお菓子をくれたり、鉛筆やおもちゃもくれる家がありますから、この辺りの口コミ情報を友達同士でおしゃべりするのも子供達にとっては楽しいハロウィーンの準備のひとつです。 「トゥリック・オァ・トゥリート!」と言いながら子供達が回り始めるのは、この辺りでは日が暮れだす午後6時頃からです。まず、最初は小さな子供達が親に連れられながら、さまざまな衣装を来てやってきました。時間が経つにしたがって、小学生高学年の子たちがやってきます。兄弟姉妹もあれば友達同士でもやってきますが、必ず大人と一緒です。5人くらいの友達同士でやってくるときなども、誰かの親が必ずついていて、「あれ、子供達だけかな?」と思って外を見ると、ちゃんと車に大人が乗っています。
ピンポン、とチャイムの音。
「トゥリック・オァ・トゥリート」
「ハッピー・ハロウィーン、はい、お菓子をどうぞ。」
7時ごろともなると中学生から高校生達がやってきます。この歳の子達になると友達同士だけで親の付き添いがなくなります。自立心と自尊心が備わってきて、「親なんかに一緒に来てほしないわ」というわけです。アメリカも日本も同じです。そのかわり、緊急時の携帯電話着用が親達が子供に課す暗黙のルール。グループの誰かが自分の携帯や親の携帯を借りてもってきます。この辺りは大変治安が良くて、危険などないのですが、人間一寸先は闇。外も闇。子供達に万が一のことがないようにとの親達の配慮です。
そして大学生がその後の時間帯になると混じりだし、だいたい9時を過ぎるとトゥリックォァトゥリーティング(ハロウィーンの日に「家々を回ること」を意味します。「トゥリック・オァ・トゥリート」はお菓子をもらいに回る事を意味する動詞としても使われます)は終わります。
後は、近所の飾り付けを見に行って楽しいハロウィーンの夜は更けていきました。
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