今日、仕事帰りに少し用があってギグ・ハーバー(Gig Harbor)にあるビストロ・薩摩(Bistro Satsuma)に寄りました。事務所を出たのが6時半ごろと少し遅くなり、店に着いたのが7時半過ぎでした。ギグ・ハーバーはタコマから約10マイル西へ走ったところです。
ビストロ・薩摩はタック・末次さんというオーナー・シェフが腕を振るっている日本食レストランです。今日は木曜日なのですいているだろうと思っていったのに、なんと満席。奥さんのミナエさんが席を取っていてくれたのですぐに着席できましたが、そうでなければお腹を減らしながら順番待ちをしなければいけないところでした。
末次さんに聞くと、8月にThe News Tribuneという新聞社からお忍びで記者がやってきて、昼食と夕食を食べた後、身分を明かし、この店を紹介したいからとインタビューをして記事にしたそうです。この新聞社は、いいレストランにこっそり行って観察し、よければ紹介記事を書きます。記事になったお店には、記念として、記事を縦60センチ、横40センチほどの立派な盾にしてくれます。ビストロ・薩摩にもおいてありました。
そもそもこの末次さんというのは、名誉全米アカデミック・シェフ(Honorary American Academic Chef)のタイトルを持つただ一人の日本料理の調理師です。ワシントン州全体を見てもアカデミック・シェフは17人しかいません。以前は、ウェスティン・ホテルで日光という大きな日本食レストランを由紀さおりさんのご主人と一緒に経営していた人で、日本レストラン協会の会長です。今は、ギグ・ハーバーでゆっくりと仕事をしていますが、マリナーズのオーナーの別荘でたびたび開くパーティのホスト役兼シェフもつとめている人で、イチローなどもお客の一人です。The News Tribuneの記者が今頃になってこの店に気づくのは少し遅くはないかい、と思ってしまいました。まあ、それはともかく、記事の威力は大きいもので、8月以来店は大変忙しいそうです。 私が行くといつも末次さんは特別な料理を作ってくれます。有難いことです。今日は店で人気の、「おだまき」(茶碗蒸しの下にうどんを入れ、上に餡をかけたもの)と「アサリの酒蒸しビストロ・薩摩風」(普通の酒蒸しとは違い、出汁やバター、イタリアン風ソース、ガーリックなどを入れたスープで蒸してある)のほかに、特別料理!「カキの土手鍋」を出してくれました。でも、お腹がいっぱいになり、半分くらいの土手鍋はお持ち帰りにしました。それにアサリの酒蒸しの残ったソースは、ホワイトクリームを入れるとスパゲティのソースになるというので、これもお持ち帰りにしました。
写真は、上から順に、
1.まず、マイ箸を出していただく準備。余談ですが、マイ箸をシアトルで流行らそうとしています。このすぐ後に「おだまき」が来たので、ついていたスプーンで思わず食べてしまいました(箸いらず)。お腹が減っていたんです。
2.末次さんが、土手鍋の料理前の鍋と入れる味噌(八町味噌とあわせ味噌)を見せに来てくれて、おだまきをほうばっている私を見て、「あれ、写真は撮らないの?」....「あっ、忘れた!」
3.次は「アサリの酒蒸しビストロ・薩摩風」。
4.濃い味だったので、口の中をすっきりとさせるため、土手鍋ができる間に出してくれた酢の物。
5.出来ました!松茸入りの「カキの土手鍋」
帰る前に、先日日本から酒粕を持って帰ってきたので、粕漬けの床の作り方を教わった。ノートを持ってきて見せてもらったが、そこには(秘伝)と書いてあった。でも、そんなに大したものではないだろう。なんせ、酒粕に酒、砂糖、塩を混ぜればいいだけのようだから。でも、その割合が秘伝かも...メモを取って来ました。知りたい方にはお教えしますよ。
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